フットボール学会 | 毎日フィジカル

フットボール学会

先日フットボール学会に参加し、大変興味深い話を聞きました

フットボールサイエンスの世界的な第一人者であるDr. Thomas Reillyの講演です


イギリスでも数年前からアカデミーが設立され、条件を満たしているクラブは所属することができます

そこでいろいろ調査をしているようですが、選手の生まれ月の興味深い結果がありました


イギリスでは上のレベルにいくにしたがって1~3月生まれが多いそうです

生まれが早い=成長が早い選手が多くなるとのこと

スウェーデンではさらにそれが顕著だそうです

もちろんこの3ヶ月以外の選手も多数いますが・・・


日本ではちょっと変わったシステムをとっています

学期が4月から始まるので、現在のU-15といえば1990年4月~1991年3月生まれの選手です

しかし海外では1990年1月~1990年12月まで

つまり日本のU-15に所属している1991年1~3月生まれの選手は本来なら(世界では)U-14で最も成長の早い選手なのに、日本ではU-15の最も成長の遅い選手として頑張らなければならないのです


これは興味深い&問題です

私がこれまで成熟に関していろいろ勉強し、研究してきたのは成長の遅い(晩熟な)選手をサポートしなければいけないと考えてきたからです

もしかしたら彼らが世界にでて闘っていく選手になるかも知れないのです

彼らを長期的視野にたって育てていかなければ、世界で活躍する選手は増えていかないかもしれません

どうしても成長期には成熟の早い選手に体格や力で負けてしまいます

そのために自分のプレーができずにいる場合も多いのでは?

本人はそれを打開するために努力しなければいけませんが、周囲の大人は成熟も考慮して長期的に見守る必要もあると考えています

それが一貫指導の良いところです

成長の遅い選手も18歳までには追いつきます

現状の評価だけでなく、その先を見据えてあげる目も必要です

成長が遅くても、道は続きます

(1月生まれの選手は? 中田英寿、加地 亮、小林慶行 他  ガットゥーゾ、テュラム、ココ、ブッフォンなど)